「『たかが枝豆だろ』って思っていた。」──だだちゃ豆の思い出
〈渡部〉──県外から鶴岡に移住した社員が、こんなこと言ってたんです。「夏になると、鶴岡の人たちがだだちゃ豆に熱狂しているのを見て、『たかが枝豆だろ』って思ってたかをくくっていたけど、じっさいに食べてみたら衝撃を受けた」って。
〈真島〉──私も、いままで食べていた枝豆はなんだったんだ!?って思ったことあります。酒田市の出身(鶴岡市の隣)なんですが、だだちゃ豆のことは清川屋に入社して初めて知りました。
試食用の豆を茹でていたら、私の知っているものと香りが違うことに驚いて……。
〈渡部〉──だだちゃ豆を茹でていると、だいたい玄関先でバレるんです。「いま、だだちゃ豆茹でてるでしょ! やったあ!」って、みんな食べに来る。
屋外にまで甘いにおいが伝わっちゃうんです。
〈三浦〉──あの香りは格別ですよね。私は宮城出身ですが、山形の大学に進学したとき初めて食べました。友人が買ってきてくれて「なんだこれ! においが違う!」って。
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