もうすぐ今季初のりんご「つがる」が収獲です〈8/29産地情報〉

清野さんのりんごは「つがる」から始まります

もう8月も終わり、セミも鳴き終わり秋の鈴虫も鳴き始めた頃…なのに、山形では連日30℃~35℃をマークしております。こうなると徐々に心配になってくるのが秋の果物。というわけで朝日町の清野さん宅へ行ってきました。

清野さんは長年清川屋にりんごを届けてくれる農家さんで、特に清野さんが作る「和合平特選ふじりんご」は毎年問合せが絶えないほど大人気。ふじ以外にも様々なりんごを育てる清野さんですが、その中で旬の一番はじめに獲れるのがこれから収穫になる「つがる」です。

夏りんごは数あれど、中でも「つがる」は美味しい品種

実は社内では(私も含め)ファンの多いのがこの「つがる」。ずっしりと重く果肉が密になったふじとは真逆の、シャリっと軽やかな歯応え。かじりついたそばからじゅわっと溢れる果汁はとっても甘いのに、わずかに青っぽいような爽やかな香りが夏の終わりを感じさせてくれます。これを食べると「秋だなぁ」としみじみ感じる、そんなりんごです。

…なのに今年は8月29日になっても35℃!もうすぐ収穫のはずの「つがる」はどうなっているのか、実際に朝日町に行ってきました。

りんご畑は傾斜地にあるので、歩いていると気が付かないうちに膝がガクガクしてきます

日本一りんごの町、朝日町

山形県朝日町は、県内では言わずと知れたりんごの名産地。明治時代からりんご栽培をはじめ、昭和の半ばに全国に先駆けて「無袋ふじ」というりんごの栽培方法を確立し、日本一との味の評価を受けた町です。道の駅の建物もりんごの形ですし、温泉にはりんごが浮いているらしい。
中でも清野さんの住む和合平(わごうだいら)地区は標高が高く、寒暖差が大きいためりんごの身が引き締まって美味しくなるのだそう。
ほぼ山の上といってもいい、清野さんの畑は見晴らし最高です。

右手に葉山、左手に月山が一望できます

今年のつがる、味は最高

「つがるの収穫後は1週間後ぐらいかな。今年の出来?味は最高だよ。雨が少ないから病気が少なくていいね。ただ、天気が良すぎてよぉ、今年は日焼けが多いね。樹を見てくれよ。お日様に当たっている部分が黄色っぽくなっているだろ?あれが日焼け。」たしかに上から見てみると黄色っぽくなっているところがあります。日焼けというと黒っぽくなるのかと思っていたら黄色っぽくなるんですね。「そうそう、こうなるとこれ以上赤くならないから困っているんだ。」ほんとに味はいいんだけどなぁ。とのこと。

清野さんの畑は沢沿いにあるので水源的には困らないのですが、水が少ない土地だとりんごの樹自体が枯れているところもあるそうで、確かに和合平地区内で枯れたような黄色い葉がついた樹がちらほら見受けられました「やっぱりそろそろ雨が欲しいねえ」

少しオレンジ色っぽくなっているのが日焼け。素人目にはまだ日に当たってなくて白いのかなと思ってしまう

今は、余分な葉や枝を取ったり(葉摘み)日が当たらないor当たりすぎる部分の実の位置を変えて色づきを良くしたり(玉返し)草刈りなどの作業が主ですが、これから収穫期に入ると、上記の作業をしつつ収獲・出荷作業になるので文字通りの繁忙期になるそうです。

玉返しをする清野さん

もうすぐ収穫になる「つがる」。早速今季初のりんごを試食させていただきました。サクサクッという軽い感触、甘酸っぱくってジューシー。そしてちょっと夏の香り…ふじとは全然違うけれど、秋の始まりを感じさせてくれるりんごはやっぱり「つがる」です。

ちなみに保存性の高いふじと違って、つがるはやわらかくなるのが早いので本当にわずかな時期しか食べられません。清野さん自慢の秋の味、もうすぐ収穫です。

少しの時期しか食べられないので貴重なりんごですね

清野さんのりんごは「つがる」にはじまり、「やまがたスイート」「王林」「和合平の特撰ふじ」と続きます。お楽しみに!

余談ですが

時間もあるのでちょっとお手伝いしますといったところ「じゃあ、切った葉や枝を集めてほしい」とのことで園内の樹の根元に散らばった枝を運ぶことに。はた目には簡単な作業なのですが、今の気温は35℃、デスクワーク人間には辛い…!
3時間で全身汗だくになり、すっかり音を上げたスタッフでした。こんな地道な作業も美味しいりんごを作るのには必要なこと、と考えるとより一層りんごを美味しく食べようと思います。

切った枝葉を片付けるのは、虫やウイルスが居つかないようにする役割と、切った枝葉の上に脚立をのせて滑らないようにするためだそう。地味な作業でも大事な役割がありますね。

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懐かしりんご ~つがる~

りんごの名産地・朝日町和合平(わごうだいら)で、この道30年のベテラン・清野さんが育てた「つがる」です。
ふじに次ぐ人気に品種で、サクッとした小気味よい歯ごたえと、口いっぱいに広がる果汁が魅力。夏の日差しをたっぷりと浴び、真っ赤に色づいたりんごは格別の味わいです。

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