生産者を訪ねる ―シャインマスカット農家・本田農園 本田利平さん

ぶどうの名産地・高畠町より ずっしりと垂れる圧巻の果房

山形の最南端に位置し、東を奥羽山脈、南を最上川の源・吾妻山に囲まれる高畠町。盆地特有の寒暖差ある気候と水はけの良さから、ぶどうの名産地として知られています。その高畠町で、シャインマスカットの栽培に心血を注ぐ農家さんのお一人、本田利平さんを訪ねました。

ぶどう棚が並ぶハウスの先。雄大な自然を間近に感じさせる山々がそびえ、吹き抜ける風には、ぶどうの香りがほのかに混じります。

8月某日、照りつける太陽にジリジリと焼かれるような好天の中、にこやかに出迎えてくださった本田さんは、ぶどう栽培を手掛けておよそ20年。取材の合間も余分な房を落としたり、葉を取り除いたりと、よどみなく動く手には迷いがありません。

案内された園内ではフカッと柔らかな土と、枝がしなるほどずっしりと重く垂れ下がる鈴なりの房に出迎えられ、圧倒されます。「今年は天気がよくていい出来ですよ。玉張り(粒の大きさ)もいいでしょ?」と話す声には自信が滲みます。

「ゆくゆくはシャインマスカットの栽培面積を増やしていくつもりです。保管方法次第で長期保存もできるから、年末年始もシャインマスカットを楽しめるようにしたい。」と語る本田さん。

シャインマスカットと出会ってぶどう農家を継ごうと思った

「二十代、農家を継ごうかどうか迷っていたときに、シャインマスカットの苗木に出会って。それが農園を継いだきっかけですね。それがなかったら、ぶどう農家にはならなかったと思う。」と語る本田さん。

栽培する上で、特に気を使っているのが枝葉の管理で、玉張りがよく、糖度がのったぶどうにするためには欠かせないのだそう。放っておくとどんどん伸びる新しい芽や枝を摘み取り、栄養が分散しないよう目を配りながらじっくりと甘さを凝縮させます。

果皮にシミやそばかすが出ないよう、ひと房ずつ日よけの傘と袋掛けを施されたシャインマスカットたち。
もう収穫間近のように見えますが、甘さがのってくるのはまだまだこれから。ここからひと月以上、気の抜けない日々が続きます。

取材当時、すでにおいしそう!と思わせるほど貫禄のある姿でしたが、収穫するのはひと月以上先のこと。美しい緑色を湛えるシャインマスカットでしたが、今はまだ酸味が強くて食べられない、ということで味見は我慢…。それでも、口いっぱいに弾ける果肉、じゅわっと溢れる果汁が感じられるようで、収穫期への期待に胸が躍る1日となりました。

本田さんを始めとする、ぶどう作りに情熱をかける山形の農家さん達が育てたひと房をお届けいたします。

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シャインマスカット

大粒で種がなく、皮ごと食べられる「シャインマスカット」。老若男女とわず手軽においしく召し上がれると近年人気が高まっています。
ぶどうの名産地・山形県置賜地方で育てられた清川屋のシャインマスカットは、盆地特有の寒暖の差が糖度を増す働きをし、水はけのよい土壌や日照時間などの条件の良さも重なり、良質なぶどうに育ちます。
マスカットならではのさっぱりとした香りと、口の中でじゅわっとあふれる瑞々しい甘さが魅力です。

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