こんにちは!カタログ制作スタッフの鈴木です。
先日、鶴岡市田代にある佐々木勇さんの畑を訪ねました。
その畑の場所が、私がたまに通っている道にあった畑で驚きました。
まさか、希少な民田茄子畑だったとは思いもよらず、「広大な田んぼの中に1枚、茄子畑があるなぁ~」程度にしか思っていませんでした(@_@)!
佐々木さんは、株式会社佐徳の契約農家です。
栽培されている民田茄子は、「佐徳 民田茄子一夜漬け」の原料として使われています。
私たちが取材にうかがったのは、日差しの強い、収穫を終えた時間帯。
綺麗な紫色の茄子の花が咲き誇った畑の周り一面には田んぼが広がり、強い日差しが降り注ぐ中、佐々木さんにお話をうかがいました。



「昔は牛や馬と一緒に…」農業とともに歩んだ長い道のり
佐々木さんは、1941年(昭和16年)生まれで御年85歳。
お話を伺っていて驚いたのは、農業を始められた頃のエピソードです。
「おいだの人生っちゅうなわの、そんどぎ牛どが馬つかったなや。機械がだーと変わって全部の機械が変わったなや。ちょうど変化のとき、おいだの、この年代はぶつかった。」
当時は機械はなく、牛や馬と一緒に畑を耕していたのだそう。
今では当たり前の便利な機械も、昔の人たちの知恵と努力が積み重なって生まれたものなのだと、実感しました。
佐々木さんが佐徳さんの契約農家となって、民田茄子栽培を始めてからすでに数十年もの長い月日が流れています。

在来野菜という「機械化できない」日々の「手しごと」
民田茄子の栽培は、機械化とは対極にある繊細な「手しごと」の連続です。
佐々木さんは、奥様と娘さんとご家族で協力し合いながら栽培しています。
畑では、害虫対策としてマリーゴールドを植えたり、農業用支柱で風や作物の実の重みから作物を守ったりと、ナスの気持ちに寄り添う工夫が光っていました。
また、竹炭や菌を混ぜて土壌をふかふかに保つなど、試行錯誤しながら丁寧に手をかけて栽培されています。

栽培・収穫の苦労「朝5時の物語」
民田茄子は、品種改良を重ねていない在来野菜であるため、近年の記録的な猛暑や気候変動に弱く、暑すぎると花が落ちたり実がつかなくなったり……。病気や連作障害(同じ畑で育て続けられない現象)を防ぐための畑の管理も一苦労です。
手間がかかる一方で収穫量のバランスは厳しく、小さいうちに摘み取るために、成長スピードに合わせて「1日2回」の収穫が必要になることもあります。
収穫作業は毎日朝5時過ぎに、600本もの民田茄子を奥様と二人で2時間半かけておこなっており、その負担は決して小さくありません。

希少と呼ばれるのは生産者の減少から
だからこそ価値がある「民田茄子一夜漬け」
かつては佐々木さん以外にも数名の民田茄子栽培の契約農家がいました。
しかし、農家の高齢化や後継者不足、そして栽培の難しさから、現在は佐々木さん一人となってしまいました。
佐徳の佐藤裕宣社長も、「民田茄子を守らなければ」と自ら3年間栽培に取り組んだ経験があります。

「出勤前に茄子を収穫し、会社へ向かう日々でしたが、畑と仕事の両立は厳しく3年で断念しました。その分、栽培の大変さは身に染みてわかっています。農家の皆さんがいるからこそお客様に漬物を提供できるんです」と、感謝の想いを語ってくださいました。
在来野菜を守ることは、その土地の暮らしや物語を受け継ぐことです。
佐徳さんでは、この希少な民田茄子を一晩漬けこんだあと、鮮やかな色味を保つために丁寧に漬け替えをおこなっています。
一つひとつに手がかけられ、美しく美味しくなるよう作られた逸品です。

一番アントシアニン色素が濃く、栄養も豊富なんです
炊きたての白いご飯や、キンキンに冷えたビールのお供に。
この暑い夏の時期にしか味わえない、家族の絆と愛情がたっぷり詰まった「民田茄子一夜漬け」を、ぜひ食卓でお楽しみください!!

